2016
26
Jan

アニメ、 映画

『ガラスの花と壊す世界』をみてきました
garakowa_004

こんにちは。shimlinです。

 

2週間前になりますが、『ガラスの花と壊す世界』を鑑賞してきたので簡単に感想でも書いてみます。

 

といっても映画の感想とかブログで書いたこと無いので、下記5つのテーマに沿って書いてみますね。

 

  1. アニメ化前提の物語として生まれた作品
  2. コンピュータの世界の物語として
  3. ガラスの花と壊す世界』が目指したもの
  4. 世界戦略としてのアニメ映画
  5. ITエンジニアとしての楽しみ方・一般的な楽しみ方

 

 

※【一部ネタバレを含む内容があります】


 

では書いていきますね・・・

 

1.アニメ化前提の物語として生まれた作品

宣伝番組などでも取り上げられていましたが、

 

本作品はアニメ化大賞という”アニメ化するための原作ならあらゆる表現方法OK”というコンペにて大賞を受賞した

 

『D.backup』という原作から制作されたアニメ映画です。

 

つまり、アニメとして表現されることだけを考えて書かれたシナリオといえます。

 

例えば、アニメの原作に多く用いられるライトノベルやマンガはアニメ化することを見据えて書いているものも多いと思いますが、

 

そもそもアニメ化されるためには読み物として面白く、ある程度売れる必要があるので各媒体として一定の完成を求められます。

 

その点、本作品はアニメ映像として作った時の面白さや、演出の醍醐味などをはじめから吟味されているといえるでしょう。

 

はっきり言ってストーリー自体は普通です。良くも悪くもお手本どおりの王道な筋書きです。

 

しかしながらその上に乗っかる設定が面白く、中盤以降どんどん引き込まれていきました。

 

これからみるという方はこの世界の設定の提示を取りこぼさないように注意してみると楽しめるのではないでしょうか。

 

 

 

2.コンピュータの世界の物語として

コンピュータの世界に人間が入り込んで〜といった設定の物語はよくありますが、

 

ソフトウェアをキャラクターとして描く物語は初めてみたかもしれません。

 

また、コンピュータの世界なのでその手の専門用語がたくさん出てきます。

 

バックアップデータを管理するソフトウェアである主人公たちがデータに紛れたウイルス この項目書くの飽きてきたw

 

 

 

3.ガラスの花と壊す世界』が目指したもの

さて、気を取り直してこの作品が目指したものってなんだろうという考察的なことを書いてみようと思う。

 

この作品が目指したものは2つの視点から紐解いてみる。

 

ひとつは「映画興行としての開拓」ふたつめは「プログラムからみた世界のあり方と人間からみた世界の歪みの共有」です。

 

「映画興行としての開拓」は次項の内容に関わってくるので、後でしっかりと書きたいと思います。

 

では、「プログラムからみた世界のあり方と人間からみた世界の歪みの共有」について・・・

 

長い見出しですね。私の語彙力の無さが晒しあげられている気分です。

多分一言でいうと「バグって物語になるよね♪」ってことを言いたいんだと思います。この人は。

 

人間が作り上げた”理想の世界を実現するためのシステム”が(誰の理想なのか)

 

人間の良い面だけを抽出してそれを実現しようとして行く過程で(誰から見た良い面なのか)

 

人類が絶滅し、システムを管理する者がいなくなったところにファンタジー要素として人間の視点(と思わせるようなキャラクター)

 

を投入することでシステムの歪みに気づかせていく。

 

しかしそのキャラクター自体もシステムの一部なのでやはり私達と世界の見え方が違っていて、

 

徐々に鑑賞者に軽い違和感のようなものを持たせていくことができている。

 

そしてこの違和感を通して世界をみる体験こそが「プログラムからみた世界のあり方と人間からみた世界の歪みの共有」なのだと思う。

 

この感覚はプログラムを組んで実際に動かした時に意図通りに動かなかった時の感覚や、ゲームをしていてバグに出くわした時の軽度な気持ち悪さに近い気がする。

 

つまり、「バグって物語になるよね♪」ってことだ。

 

 

 

4.世界戦略としてのアニメ映画

ここでは前項でちらりと出てきた「映画興行としての開拓」という部分について書いてみる。

 

最近のアニメ作品はTV・映画に関わらず海外でもパッケージ販売されたり、

 

吹き替えもしくは現地字幕などで放送・上映されることも多いのはご存知のことかと思いますが、

 

この作品の興行で面白いなと思ったのは日本国内の劇場で英語字幕付きバージョンを上映していることです。

 

考えてみると日本にも多くの外国人がいて、日本語はわからないまでもアニメが好きだったり興味がある人というのは

 

一定数いるということです。国内上映で英語字幕バージョンを上映することで今まで日本の映画興行で見逃されていた

 

市場を開拓していく足がかりになるのではないでしょうか。

 

日本の中の世界市場を見直す世界戦略。世界を別の視点で観測するという映画の設定と相まって興味深い取り組みですね。

 

(いい感じにまとまった)

 

 

 

5.ITエンジニアとしての楽しみ方・一般的な楽しみ方

〜の楽しみ方とか偉そうに書いていますが、楽しみ方は各自がそれぞれ作品の面白さを受け取って楽しめばいいと思います。

 

ただ、上述してるようにこの作品内ではIT関連の専門用語がそれなりに出てきます。

 

私は職業柄それぞれの用語の意味を理解しながらみることができましたが、

 

人によっては「何言ってんだこいつ?」と思ってしまうかもしれません。

 

そういう人がこの作品をみてどのように受け取り、解釈したのか、そしてどの部分が楽しめたのかという感想がすごく気になりました。

 

IT関連の用語を知らない人は最初は是非そのままの状態で鑑賞してみてください。

 

そして、2度目は用語を調べて意味を頭に入れてから鑑賞してみてください。

 

一粒で2度美味しい体験ができると思います。

 

その際はぜひとも1度目の時と2度目の時の感想をそれぞれ聞かせてもらえると嬉しいです。

 

 

 

 

長くなってしまいましたが、以上です。

 

 

劇場アニメーション「ガラスの花と壊す世界」予告編


 

 

長文書くのしんどかったー